膀胱炎について
こんにちは!
桜がきれいな時期になりましたね🌸
お休みの日にお花見に行きました。
お花がきれいな中お散歩しているわんちゃんもたくさんいて、
癒しをもらいました!
菜の花も一緒に咲いていました♪
4月に入りだいぶ暖かい日が増えてきましたが、まだ朝晩寒いことも多いですね❄️
今回は、わんちゃん、ねこちゃんで寒い時期に多い病気、
『膀胱炎』について紹介していきたいと思います。
膀胱炎とは、膀胱から出血して血尿がでたり、
残尿感があり頻尿になってしまう病気です。
寒くなるとお水を飲む量が減るのでおしっこは濃くなり、
また寒くて動きたくないという子はトイレのタイミングを我慢してしまい
長時間膀胱の中におしっこを貯めてしまうことになります。
これにより、冬場は膀胱炎になってしまう子が増えてしまいます。
さらに、太り気味だと運動量が減り、水分摂取量も少なくなり、
同じように膀胱炎になりやすくなってしまうので注意が必要です。
【原因】
膀胱炎の原因としては以下のものがあります。
・細菌性膀胱炎
細菌性膀胱炎は、細菌が尿道を通って膀胱に入り込むことで起こります。
オスに比べて尿道が短いメスは外陰部から細菌が入りやすいため
細菌性膀胱炎にかかりやすいという特徴があり、免疫力の低下した高齢動物にもよく起こります。
また、次に紹介するストルバイト結石は細菌感染によってもできやすくなると言われています。
・尿路結石
おしっこの通り道に砂のような物質ができてしまうことがあり、これがさらに大きく固まったものを結石といいます。
結石が膀胱の粘膜を傷つけることで炎症がおき、膀胱炎へと発展してしまいます。
結石には、その成分によっていろいろな種類があり、代表的な結石には
・ストルバイト(リン酸アンモニウムマグネシウム)結石
・シュウ酸カルシウム結石
があります。
尿路結石は再発率が非常に高い病気です。
遺伝的な要素も関係するので予防が難しい場合もありますが、
病院の療法食を継続して食べてもらうことで結石を作りにくくすることができます。
おやつや人の食べ物には結石のもとになってしまうミネラルが過剰に含まれているので、要注意です!
・特発性膀胱炎
原因のはっきりしない膀胱の炎症で、特にねこちゃんで多いとされています。
精神的なストレスがかかわっている可能性が高いと言われていて、
さらに尿が濃縮されて濃くなると発症しやすいと考えられています。
飼い主さんの旅行やホテルに預けられたなど、ストレスがかかるたびに血尿が出るという子もいます。
【症状】
膀胱炎の時には、
・頻繁におしっこをする
・一回のおしっこの量が少ない(シーツや猫砂がほとんど濡れていない)
・おしっこに血が混じる
・力んだり痛そうにしている
などの症状が見られます。
日頃からおうちのわんちゃん、ねこちゃんの様子を見てあげてください。
【治療法】
膀胱炎はおしっこの時痛みが出てきてしまうので、早めに治療を行う必要があります。
炎症を抑える消炎剤、細菌の増殖を抑える抗生物質を投与します。
尿路結石は結石の種類によっては適切な療法食で溶かすことが可能ですが、
外科的治療が必要なこともあります。
【予防法】
・トイレを我慢させない
おしっこが膀胱にたまる時間が長いほど、膀胱炎になりやすくなります。
🐶わんちゃんではこまめにお散歩に連れていってあげてください。
🐱ねこちゃんではトイレの砂をこまめに交換していただき、
きれいに掃除してあげることが大切です。
また、ねこちゃんではトイレの数は基本的には
頭数+1個用意していただくことをおすすめしています。
特に多頭飼いのねこちゃんのおうちでは膀胱炎になってしまう子も
多いので気をつけてあげてください。
・お水をいっぱい飲んでもらえるようにする
こまめに水を交換してあげたり、お水の器を何ヶ所かに用意してあげると飲みやすくなります。
🐱ねこちゃんでは動いているお水に興味を示す子も多いので、
水道から出るお水を飲ませてあげるのもひとつの方法かもしれません。
・ストレスをためないようにする
🐱ねこちゃんでは、ストレスが主な原因と考えられている
特発性膀胱炎が多いとされています。
おうちの外に預ける時や知らない人に会う時などは
できるだけいつも過ごしている環境に近づけてあげてください。
またトイレの容器は十分な大きさがあるものを用意する、
設置場所は洗濯機などの音がするものの近くを避けるなど、
トイレの環境も整えてあげることも大切です。
今回は膀胱炎の時に見られるサインや予防のしかたを中心にご紹介しました!
ぜひおうちのわんちゃん、ねこちゃんの体調を確認する際の
参考にしていただけたらと思います✨
獣医師 山田