フィラリアについて💉
こんにちは!
あっという間に5月が終わりますね🎏☁️
気温もかなり上がり暑い日も多いですが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?
さて、この時期といえば、ワンちゃん達は ”狂犬病ワクチン” と ”フィラリア予防” の時期ですね💉🦟
『毎年しているけど、どういう病気?なぜやるの?』 今回はそんな疑問に答えていきたいと思います!
今回は”フィラリア予防”についてお話ししていきます。
フィラリアはネコちゃんにも関係しますので、ぜひネコちゃんのご家族もお読みください🙇
①フィラリアって何?
蚊の吸血時に感染する、そうめんのような寄生虫です。別名“犬糸状虫(いぬしじょうちゅう)”、英語では“heart worm(ハートワーム)"と言われ、その名の通り糸のように細長く、心臓の中に寄生する線虫です。
“犬”糸状虫とありますが、ネコちゃんにもかかることもあります。
→フィラリアの標本
②フィラリアにかかるとどうなるの?
フィラリアは心臓の中とそれにつながる動脈中に寄生するため、大量に寄生してしまうと心臓や肺の症状が見られます。少量の寄生では症状が出ないことも多いです。
🐶ワンちゃんの症状
・元気がない
・咳が出る
・運動したがらない、疲れやすい
・息が荒い
・呼吸困難(肺の中に水が溜まる→肺水腫)
・お腹が膨らむ(お腹に水が溜まる→腹水)
・ショック、虚脱
・赤血球が壊れ重度の貧血
・尿が赤くなる(血色素尿)
・白目や粘膜が黄色くなる(黄疸) など
🐱ネコちゃんの症状
ネコちゃんはワンちゃんに比べ寄生するフィラリアの数が少なく、成長も遅いです。
食欲や元気がなくなってしまうのはもちろん、ネコちゃんは主に肺の症状が現れます。
・咳が出る
・嘔吐
・呼吸困難
・体重減少 など
さらに症状が軽度でも、体内で死んだフィラリアが血管に詰まったり、アレルギーを起こしたりして、突然死をすることもあります。
●治療方法
・外科的にフィラリアを摘出(急性症状が出ている、多数感染などの場合)
・お薬を使ってゆっくり駆虫する
・自然に数が減るのを待つ(動物の体内で生まれた幼虫は1~2ヶ月、成虫は5~6年)
・対症療法(フィラリア自体には手を加えず、出ている症状を緩和します)
③フィラリアにかからないようにするためには?
フィラリアの予防には“予防薬(駆虫薬)”を使います。
病院では予防薬とお伝えしていますが、正確には虫を殺す駆虫薬といいます。
フィラリア予防薬は、フィラリアが体内に入るのを防ぐのではなく、1ヶ月前に体内に入ったフィラリアの幼虫を血管に入る前に駆虫するためのお薬です。
体内に入ったフィラリアは、約2〜3ヶ月かけて皮下から血管に移動します。刺されてから、血管に入る前=2〜3ヶ月よりも前にお薬を使う必要があります。
そのためお薬を使用する期間は、蚊が飛びはじめて1ヶ月後〜蚊が飛ばなくなって1ヶ月後まで、です。
当院ではフィラリアの予防を5〜12月で推奨しています。
④フィラリア検査はなぜ必要?
検査の理由は、安全に予防薬をスタートするためです。前年度にフィラリアに感染していないかを確認します。
フィラリアの検査は血液検査です。
フィラリアの検査自体は、血液が1滴採れれば行ないことができます。
また今年は4〜6月にフィラリア検査を含んだ血液検査キャンペーンも行っています。シニアの子はもちろん、若い子も、その子の健康な値を知るためにも内臓機能
もしフィラリアに感染しているのに予防薬をスタートしてしまうと、予防薬で死んだフィラリアが血管に詰まったり、アレルギーやショック症状を起こしてしてしまいます。
陰性であれば、検査から1ヶ月以内に予防薬をスタートしましょう!
⑤予防薬の種類
当院で用意している種類です↓
🐶ワンちゃん
・おやつタイプ
・錠剤タイプ
・スポットタイプ(背中に塗布)
・お注射タイプ(1年間効きます)
🐱ネコちゃん
・スポットタイプ(背中に塗布)
お注射以外は基本1ヶ月に1回使用します。
フィラリア単独に効くお薬、ノミ、マダニやお腹の寄生虫まで効くタイプなど様々です。
コリー犬種(ボーダーコリー、ラフコリー、シェルティー、オーストラリアンシェパード 等)は避けた方がいいお薬もあります。
お薬の種類や価格についてはスタッフにご相談ください!ペットちゃんも飼主さんも使いやすく、忘れずに続けやすいものを選ぶことが大切です。毎月同じ日にあげたり、カレンダーに記入したりして隙間なく予防しましょう。
このようにフィラリアは予防がとても重要です。今からできることをし、大切なワンちゃん、ネコちゃんを守りましょう!
不明な点があれば気軽にスタッフにお声かけ下さい✋
寺沢🌷